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異常が正常
独立自尊の経営を求めて

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著者: 高津 成志
定価:本体1,800円+税
発行: 1999年3月
四六判上製・226頁

金融ビッグバンは、興長銀、都市銀行を始め多くの金融機関の屍累々という、これまで日本が経験したことのない異常な事態だった。日本列島西端の地、佐世保の長崎県民信用組合は、この事態に立ち向かうため、生活者の立場に立っていち早く平成の改革を断行。生き残りをかけた地域金融機関の闘いの記録。

●マスコミで絶賛
NHK・BSニュース、ニュースステーション、ザ・スクープ、毎日新聞、西日本新聞、日経金融新聞、週刊ダイヤモンド、日経ビジネス、日本金融新聞、近代セールス、金融財政事情などで紹介

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正々堂々を生きる

著者紹介

高津 成志(たかつ せいし)
1941年愛知県生まれ。1970年早稲大学大学院民事法専攻中退。1971年日本IBM入社。1993年経営資源開発協会設立。1994年長崎県民信用組合副理事。1997年より同信用組合理事,1999年9月没

主な内容

プロローグ 異常時にも機能するシステムを
老中制と大老制/変革の時代に生き残るための知恵
1 メンバーズバンクの出発(たびだち)
ミクロバンク”けんみん”の姿/「異常が正常」の意味と大老制/改革のための五大項目
2 新しいカルチャーを創造する
スクラップ・アンド・ビルドによる破壊と創造を/環境の海に潮帆(しおぼ)を張る/高々とした企業文化をつくる/リスク産業になった金融サービス業/グローバルスタンダードと地域金融機関/情報と知恵の時代/組織に知恵を根づかせるための方法/新しいリスクの発生と対応/日本で最初に不良債権を含む経営情報を公開/「負のカルチャー」を持った人や組織をどうするか/新しいカルチャーをインフラに埋め込む/「負のカルチャー」も経営資源に/殺されるのがいやなら
3 マルからサンカクへ
生活者金融に専念—業務を特化する/”マル”から”サンカク”への転換—5年連続の渡米で得たもの/捨てることが戦略—大金持ちはお断り/1年362日営業/相談業務で質の高いサービスを/メンバー制度ならではのメリット/能力主義・実績絶対評価への転換
4 お客さんに「満足の束」を
融資限度額500万円でリスク分散/お金の病院—セーブマネー相談/生活者金融のためのオリジナル商品/実収利回り・正常化率の向上を実現した独自の「自動与信プログラム」/「200万円なら60分(1時間)」で融資のスピードサービス/セルフサービスとメンバーズメリット/自己資産査定と生活基盤4項目/生涯同一顧客担当のオーナー制度と自己責任の徹底/ALM委員会での預金利率・預貸率の調整/メンバーズオンの預金商品と高金利の実現/預金は上限1000万円までに限定/預金保険の保険料はお客さんが負担する/「生活習慣病」と「FPによる治療手法」の確立/「お金の病気」のドクター/「三角(さんかく)流家元」を創設する/5年後の”けんみん”の姿を思い描く/「唐傘ネットワーク」をつくり上げる
5 信頼されるメンバーズバンクに
地域に存在感のある金融機関をめざして/正直情報を公開する—正々堂々の生き方/「償却力の時代」を先取りした経営基盤の整備/損益分岐点管理の導入/変動費・固定費の引下げと本店のみの一店舗主義/償却費—不良・延滞債権の管理/減価償却費の圧縮—所有からリースへ/業績連動給と事業目標/事業計画シミュレーションで変動項目の数値を決める/損益分岐点管理における収入目標プログラムのつくり方/情報武装化のためのインフラづくり/自己資本の充実で安全性を高める/経営の健全性確保は「ストックからフロー」/「数値目標」にこだわる
6 ES(職員の満足)からCS(顧客満足)を
お客さんの満足度がオーナーの収入を決める—人件費の変動費化/誇り高き職業人生,定年なき生涯現役職員の誕生/「その一歩」の勇気/償却コストはオーナーが負担する/窓口担当者にも「寒暖計方式」の処遇制度を導入/資源広報とブーメラン効果/羅針盤としてのメディアの評価と「ダンダン主義」/見られることで美しくなる
7 異常時の異常は,正常
企業における北斗七星—経営理念/異常時には組織も異常体制を
エピローグ 「異常」のためのヒント
考え方次第では,ガンさえもラッキーである/人それぞれの山頂がある/退屈な知識の上に知恵が咲く/誇り高い野生馬になりたいならば/みんなで渡ればこわくない/地道な業務革新を実践しているスルガ銀行/進化するサービス業「コンビニ」に学べ/「守・破・離」について/スポンサーとの関係が事業の基本/役員の役割と評価/原点へのこだわりが組織を動かす/賢くて気を使う人が企業を潰した/オーナー制の効果をさまたげるもの/物事は思いついたらしつこくやること/ほめられたらすぐ壊せ/支店には客待ちがないほうがよい/人間の知恵など,たかが知れたもの/勇者は怯なり/物事の基本を考え合う
あとがき
治者(しょせい)の遺言

まえがき

金融ビッグバンという本格的な金融自由化時代を生き残るためには,従来の延長線上での改革や改善ではなく,企業カルチャーそのものの変革なくして生き残りを果たすことは困難である。
本書は,”メンバーズバンクけんみん”の将来デザインの実践と,そして,新しい企業カルチャーを創造するための破壊と構築の記録である。ただし,その闘いが完了したわけではない。スクラップとビルドを重ねながら,終着駅の見えない闘いは続いているのである。CS(顧客満足)は,この絶えざる破壊の中にあると考えている。
金融ビッグバンの時代には,地域の小規模な信用組合は不要である,いわば存在する価値がなくなるという説があることは承知している。戦後の混乱期に零細企業を立ちあがらせ,育成するという,金融機関としての信用組合の社会的役割はすでに終わった,というのである。
その理由は,政府系の金融機関をはじめ大手銀行などの金融機関が,信用組合の金融機能を十分に代替できるからであるという。バブル経済崩壊後に発生した東京のコスモ信用組合や,大阪の木津信用組合に代表される放漫経営による破綻の例をはじめとして,経営の存続が困難な信用組合の救済問題が取り上げられ,信用組合を監督する地方行政機関の実態などとあいまって,現代社会の中での存在価値が問われているのだろう。
しかし,世の中に信用組合不要論があるからといって,私たち信用組合は「ハイ,わかりました」と引き下がるわけにはいかない。私たちは,メンバーシップの金融機関として,現在,地域に多くの組合員を抱え,その生活をサポートする重要な役割を担っていると信じているからである。
私たちの組織は,地域における信用組合の存在意義,あるいは存在価値をもっていると自負している。その理由をあげれば,次の三つに集約できるだろう。
その第一は,出資して加入してくれた組合員は,メンバーであると同時に利用者であること。私たちと同じような借りやすい条件や,高い預金金利を提示してくれる金融機関が存在しないのである。それは,預貸金の増加が証明している。
二つ目は,メンバーである組合員や地域住民のみなさんの強い支持を得ていることである。地元のみなさんが支持し,支援してくれているという確信は,近年の組合員数の増加がこれまた証明している。資金量は少ないものの全国で十番目の組合員数である”けんみん”は,この地域にとってなくてはならない存在として認知され,そして利用されている。必要な金融機関だからこそ高い組織率を実現しているのである。
三つ目は,ここに働く職員の生活である。いたずらに,かれらを路頭に迷わせるわけにはいかない。むしろ,地域における事業活動に自信と誇りをもち,地域の人びととのリレーションシップを大切に考え,生きがいと働きがいをもって業務に取り組んでいる職員に対して,より一層の満足を提供することが求められているのである。
組織を成り立たせるこの三大要素が深く,堅く結びついているかぎり,また,それらの要素が深化し,より高まっている現実をみるならば,”けんみん”を必要としている多くのメンバーと地域社会,そして職員の強い支持に,より的確に応えていくことが必要で,なんとしても生き残らなければならないということになるのである。
ただし,現代の経済社会の中にあって,なんらの戦略も持たずに生き残りをはかろうというのは,無謀な話である。時代は,金融ビッグバンという大改革の荒波の渦中にある。この金融ビッグバンが起こる基本的な原因や諸問題を十分に理解したうえで,的確な対応を行わないと正しい答えを出すことは不可能である。
本書で取り上げて紹介している内容は,金融機関の関係者からみれば正常な姿には映らないであろう。地域金融機関の役割や事業活動について書かれた教科書からは,大きくかけ離れたもの,異端なものだと思われるかもしれない。しかし,最後までお読みいただければ,私たち地域金融機関としての異常な生き方が,異常な時代にあっては正常であることに気づかれると思う。私たちが選択した道とその挑戦について,地域金融機関の一つのありようとしてご理解いただき,率直なご批判を頂戴したいと思う。

『異常が正常』というタイトルで本書の原本が出たのは1997年9月である。職員とメンバーズの教育目的に作った自費出版書であった。
内容的には、小さな信用組合の経営理念を職員向けに語っただけであり、皆さんに多大のコストとリスクをかけさせる出版には、正直なところ迷うものがあった。
また,原本の出版当時としては,それなりに時宜にもかない,旬なるものがあったとも思えるが,すでに時代の流れが変化したし,私自身の考え方も変わってきている。そこで,新たに出版するのであれば,その後の改革の事例紹介とともに,いま現在で思うところをもとに遠慮なく加筆訂正削除することにした。
そして,旧版で紹介させていただいた事例がいまはどうなっているのか,検証してみることにした。まずくなっている場合には,理由の分析と対応策がすでに実施されていなくてはならない。この作業の目的は,「企業戦略の実施は,絶えず見直され続けるべきだ」という主張が実際に実行されていることを確認願いたいからである。
人は常に失敗するものであるし,環境は変化しつづけるので,戦略のミスマッチは必然である。しかし,このPDCA(プラン・ドゥ・チェック・アクション)のサイクルがきちんと回っていれば,大失敗にはならないだろう。 この確認作業のために,記述が過去・現在・未来と入れ替わるので,読みづらいところもあるかもしれない。この点はご容赦願いたい。
人間は賢いものではないし,人にほめられたい欲を持ったり,逆に,ほめられないようにと細かな神経を使う生き物である。あちこちに気を使い過ぎ,その結果,論理の筋が崩れ,何を言いたいのかわからなくなってしまう。つまり,過剰な気働きが世の中を複雑でわかりにくいものにしているのである。私自身も典型的にこのタイプである。この欠点を承知しているので,単刀直入な記述を心がけたいと考えている。
この本は,理屈や空想や希望を書いたものではない。記述されていることはすべて,すでに実践中のものであったり,着手済みのことである。
また,書店に行けば満ちあふれている,金融自由化時代の数多くの「方法論(ハウツー)」の解説書でもない。こわごわと「その一歩」を踏み出した記録である。したがって,この本の中には正解(ハウツー)はないが,考える方向とか,ヒントといったものはあると思う。安手のハウツー物をどんなにたくさん読んでも,航路なき時代の航海はできない。
それよりも,人が喜んで働く環境をつくり,正直に生き,一心に努力することが大事だと考える人たち。恐怖に震えながらも,正しいと思える方向に向かって「その一歩」を踏み出す「蛮勇」を持ちたいと思う人たち。組織の中で小さな「異論・反論」を声にすべきだと考えている人たち。そしてなによりも,自分の家族のためにきちんと仕事をしたい人たちとの意見交換の機会にしたいと考えている。
なお,経営コンサルタントとして私の担当した事例の一つが”けんみん”である。その努力と成果はすべて役職員にあり,文責はすべて私個人にあることを前提にしていることはもちろんである。

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