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人間力の経営
経営の究極は「人間力」である

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著者: ㈱ソシオテック研究所会長 竹内 倫樹
定価: 本体1,600円+税
発行: 2004年10月
四六判上製・288頁

人間や文化という無形資産を大切にして日本的経営は行われてきた。本書で著者は、欧米流の二者択一思考ではなく第三の視点を持つことが日本文化の強みと説く。日本的経営を考える3部作完結編。

こんな人にオススメです
・日本の未来を担う次世代経営者・経営幹部・幹部候補生
・組織の理念・ビジョン・戦略を策定しようとしている人
・グローバルな舞台で活躍しようとする人

こんな本もおすすめ!
和魂洋才の経営学
日本語で考えるの経営

竹内倫樹氏のホームページ

著者紹介

竹内 倫樹(たけうち つねき)
1947年、長野県に生まれる。早稲田大学を卒業後、 部品メーカーの取締役を経て、1978
年からコンサルティング活動を開始する。
1986年には産能大学総合研究所主任研究員となり、1991年にソシオテック研究所を設立し、代表取締役に就任する。
この間、トヨタ起業塾塾長、KSPマネジメントスクール/トータルコーディネーターとしても辣腕を発揮する。
経営戦略の策定から実践まで、日本のトップ企業のビジネスステージを総合的に演出する手腕は、財界リーダーからも高く評価されている。
おもな著書に, 『ビジネスマンは不況で進化する』(にっかん書房)、『和魂洋才の経営学』
『日本語で考える経営』(ビーケイシー)がある他、共著や監修も数多く、専門誌やビジネス誌を中心に精力的に論文を発表している。

主な内容

第1章 失われた時を求めて
失われた十年を超えて/成長の駆動力/創造の母集団の必要性/不易と流行の見極め/言行一致の文化

第2章 経営への立志
理念としての社是・社訓/経営の観・想・志/共生の概念

第3章 企業統治の実践
企業統治の三パターン/選択すべき自社流の企業統治/三方よし

第4章 戦略策定の特徴
長期経営構想/綱領および要綱/戦略思考/戦略の必要条件/戦略浸透の妙/先客・後利の逆説

第5章 三層経営のすすめ
ニ律背反の効用と限界/三層経営の基本概念/三層経営における意識/三層マネジメントにおける技法

第6章 三脚の原理
三大資源の基本配分/組織を規定する三脚の原理

第7章 和魂洋才の経営原理
経営管理の基本/現場情報の重要性/基盤としての問題解決力/一の三乗/三現・三即・三徹

第8章 共同体の変容
結果とプロセス/中央集権から分権へ/集団から個へ/教育、人事、そして戦略へ

第9章 日本発グローバルスタンダード
改善というマネジメント/現地・現物のマネジメント/フラット&ウェブの挑戦/共生という情報発信/日本発グローバルスタンダード

第10章 人間力の経営
温故知新の知恵体系/人からはじまる革新/人間力の経営/全機して調和する

参考文献

まえがき

2001年に上梓した『和魂洋才の経営学』に次いで、昨年は『日本語で考える経営』を世に問い、私の経営へ対するスタンスを明らかにした。お陰様で読者からの反響も大きく、国際社会の中で日本の企業が選ぶべき道を、明快に示唆した書物として高く評価されている。
しかし私の意図が充分に理解されているのか、日本経済を取り巻く環境を見ると甚だ疑問である。確かに一部の企業は自らのアイデンティティを掘り起こし、固有な企業文化を創り出して着実に地歩を築いている。日本の歴史に脈々と流れるオリジナリティを取り込んでいる。
ところが一方では表層的な現象に目を奪われ、過渡的な栄華を貪っている企業経営者も少なくない。数字を経営指標にすることは間違っているとは思わないが、それだけに心を捕らわれていると肝心要なところを見落とし、衰退の坂を一挙に下るしかない。
すでに繰り返し主張しているが、欧米文化の二者択一思考に比べ、日本文化の強みは第三の視点を持つことである。私自身も同じテーマをまったく違う角度から捉え直し、新しい時代を切り開く具体策を提示しなければ、伝えたい内容が伝えたい相手にきちんと伝わらない。
言うなればこの本は三部作のアンカーであり、前著二冊を統合する内容の位置付けとなる。必要であれば重複を恐れず、何が一番大切なのかを読者と共に確かめたい。繁栄を続けた日本経済が、これからどのように革新されるのか、否が応でも分岐点に差し掛かっている。それだけに私たちは、経営の根源的な問題を避けて通ることはできない。

イギリスのブレア首相が掲げる政治理念は、アンソニー・ギデンズ博士の著した『第三の道』(日本経済新聞社刊)に集約されている。ギデンズ博士は1938年にロンドンで生まれ、ケンブリッジ大学を卒業した後、同大学で教鞭をとり、 97年のブレア政権発足以来、重要なブレーンとして活躍している。ギデンズ博士は、日本にも何度か訪れている。
周知の通り『第三の道』は、ソ連および東欧を中心とした社会主義体制の崩壊を受けて、資本主義の一極集中に偏らない世界を模索している。マックスウェーバーのプロティスタンティズムの倫理観を継承し、市民を中心としたラジカルな社会民主主義を唱えている。
共同体の成員が同じ価値観を持つことを前提としていることから、さまざまな価値観の散在する真の意味でのグローバリゼーションに結びつかないとか、個々の自律を過大に評価した理想的観念論という批判もあるが、ブレア政権の思想的バックボーンとなっているのは、紛れもない事実である。資本主義でも社会主義でもない第三の道を提唱している。

私が着目したいのは、ギデンズ博士の論理の中身ではない。従来の二者択一の欧米からの発想が、第三極を提示したことに興味を覚えたのである。
確かにヘーゲルの正・反・合による弁証法や、そこから発展したマルクスの唯物論は、三つの要素を採り入れているように見える。しかしそれらは二者択一の論理的衝突を踏まえ、止揚というプロセスを経て新しい領域を導くものだ。三つの要素が均衡しているわけではない。
モンテスキューが唱えた三権分立にしても、その上に君主が存在して決断を下す。コンピュータが進化してから、こうした論理体系はさらに磨かれ、常に白か黒か、敵か味方か、正か誤か、いずれかに振るのが欧米的思考にとって唯一の選択肢となっている。
それに比べると日本人の発想は、融通無碍な緩衝地帯を残しておく。血で血を洗う戦国時代には、敵将の首を刎ねることで戦闘を終わらせ、臣下や領民の命までは奪わなかった。昨日まで刃を交えた相手を、陣中に引き入れる懐の深さがある。
これは日本神話を紐解いても、三種の神器から始まる文化である。中国から伝来した仏教も、法隆寺では釈迦三尊として崇められている。それぞれの状況に応じて用いられ方は異なっても、本質的なところで優劣を求めないのが日本文化の伝統だ。
巷間に流布される故事ことわざや、名所旧跡を称するにも、三つの要素を均衡させ、あえて序列を問わなかった。これが柔構造の日本文化の真骨頂である。それを玉虫色という言葉で片付けて、欧米流だけをありがたがっているのでは、私たちの祖先が築いた知恵も浮かばれない。

だからといって日本固有の文化を礼賛し、グローバリゼーションに竿を差すつもりはない。玉虫色を是認するつもりもない。むしろグローバリゼーションの視点から捉え直したとき、日本文化の重要性が一段と際立つのである。外側から見たほうが、ものの価値が明らかになることもある。
世界全体が有形資産に基づく経営を指向し、大が小を脅かす時代が長く続いた。これに対し、「速い」が「遅い」を席巻し、「質」が「量」を打ち破る無形資産の経営が脚光を浴び始めた。日本の経営は元来、人間や文化という無形資産を大切に営まれてきた。この力こそ次世代を勝ち抜く経営の要諦となるはずである。目先の成果の悪さに心を奪われ、我々は真の強みを忘れていた気がしてならない。
懸念すべきは、私たちは有利なポジションをとりながら、自らの武器を充分に活かしきれず、国際間の競争に敗れ去る可能性すら秘めているということだ。足下を見つめずに観念的な発想に囚われていると、日本人が日本について最も無知ということになりかねない。
『和魂洋才の経営学』では、日本的経営のアラカルトを書いたつもりである。そこで気づいたのは、日本的経営を機能的に定義しても仕方ないということであった。ならば何かと考えているうちに、日本的経営とは、日本語で思考・行動する経営であるということにたどりついた。そして二作目に『日本語で考える経営』を書かせていただいた。
そして今、日本的経営改革は一段落しつつある。大企業と中央の景気回復が認められる。残るは、中小企業と地方の改革による回復である。そこで今我々に必要なのは、抜本的な革新を完遂する人間力なのだ。この力なくして、日本的経営も何もあったものではない。
こうした危機意識も含めて、三部作の最後は『人間力の経営』とすることにした。私は、日本的経営のエネルギーとは何であったかを考察し、三部作として完結しようと思っている。とりわけ日本の未来を担っていく次世代に、この人間力すなわちソフトパワーの素晴らしさを伝えることができたら、望外の幸せである。

この本も株式会社BKC代表取締役社長の北村善三氏と、二人三脚で産み落とされた。筆の遅い私を励まし、支えてくれた北村氏のお陰で、ようやく三冊の本が誕生した。それぞれが私には大切な宝であり、北村氏との絆の証である。ビジネス・プランナーの島田士郎氏にも、前著二冊に引き続きお世話になった。ここに重ねて御礼を申し上げたい。
お付き合いしている企業の方々には、経営トップから中堅のマネージャーまで、幅広いサポートと適切なアドバイスを頂戴した。株式会社ソシオテック研究所の全スタッフも、常に私の背中を押して、舞台の中央に躍り出る準備を整えてくれた。
私の脱稿を一番喜んでくれたのは、妻のあつ子と娘たちである。この三部作が私の人生にとってどのような価値があるのか、誰よりもよく理解していたから、全身全霊を傾けた結晶を慈しんでくれた。どれだけ感謝しても、及ばないと頭を垂れたい。
願わくばこの本を通じて、一人ひとりの読者が胸を張り、それぞれの仕事に精進する糧になれば、著者として望外の幸福である。

2004年7月 竹内倫樹

読者カード紹介

47歳・男性
トヨタグループ幹部が読んでいる。3部作のまとめとして興味深く読めた。

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