ホーム > ビジネス書 | 書籍のご案内 > 笑顔で生きれば人生繁盛

笑顔で生きれば人生繁盛
会社の創り方と譲り方

»ご購入方法
笑顔で生きれば人生繁盛

著者: 大澤 賢一
定価: 本体1,200円+税
発行: 2006年2月
新書判・199頁 在庫なし

会社を創って半人前、会社を譲って一人前、そして会社を辞めてからが真の人生。
著者の会社創業から事業承継を行うまでの経験から、会社の譲り方と、その後の生き方のコツが見えてきます。

●こんな人におすすめ!
・自分の創った会社のことが心配で、眠れない人
・中小企業のオーナー経営者で、事業承継に悩んでいる人
・もうじき定年という人
・これから起業しようという人

著者紹介

大澤賢一(おおさわ けんいち)
1937年、岐阜県郡上市生まれ。61年、明治大学経営学部を卒業。同年、株式会社ケントク(現ジョンソン)に入社。その後、株式会社ダスキン、株式会社新生舎(3社の社長は鈴木清一氏)にて商売の実務を学ぶ。
1970年、株式会社トミオを創立し代表取締役社長に就任。99年同社代表取締役会長に就任し、2005年に同社相談役となり現在に至る。

主な内容

プロローグ 商う人と生きる人
第一章 人生お一人様一回限り
その一   三ずの川を渡らない
そのニ   逆算人生のススメ
その三   「良い考え」と「良く考え」
その四   客中在庫
その五   理念孵化
第二章 創業は易し 進化は難し
その一   原点がすべて
そのニ   量から質へ
その三   初めての決算書、五年後の決算書
その四   不易と流行
その五   会社を良くする
その六   儲ける仕事
その七   気分はコロンブス
その八   三つの実行
その九   三つの経営
その十   企業の方程式
その十一  機縁と笑顔
第三章 会社を譲って一人前
その一   トミオの誕生
そのニ   事業転換
その三   起死回生の決断
その四   起死回生の実行
その五   バトンタッチのロードマップ
その六   主役を降りる
その七   継承の完結
その八   退職慰労金
その九   主役を創る
その十   仲間を大切に
第四章 「賢明」として生きる
その一   商人コンサルタント
そのニ   商人志願の指南役
その三   公園で「舞リハ」
その四   スマイルマーケット
その五   遊んで社会貢献
その六   ただならぬ縁
第五章 沢から海へ
その一   ご先祖様とおや様に感謝
そのニ   父親の訓戒
その三   末っ子魂
その四   花の都、東京へ
その五   めくりめぐって
エピローグ 午後三時に思うこと

プロローグ

商う人と生きる人
平成17年6月をもって、私は株式会社トミオをめでたく卒業しました。
昭和45年(1970)、33歳で会社を創業して以来社長を勤めること29年、社業を長男に譲って会長職にあること六年、都合、35年の経営者生活でした。
私はかねがね還暦になったら社業を譲る心づもりでしたが、予定より1年遅れて61歳になった平成11年に社長を退きました。本当はここで卒業証書を受取りたかった。でも、二代目が腕を振るえるような環境づくりやカネとヒトに関わる後始末などもあり、さらに6年間会長職にとどまり、本年の6月をもって晴れて卒業する運びとなりました。
今、私は卒業証書を授与してくれた二代目社長並びに社員のみなさんに心から感謝しています。
私は人生は、何幕かの舞台劇のようなものだと思って生きてきました。
オギャーと生まれて、両親にはぐくまれ、兄弟にもまれて大きくなり、小学校の校門をくぐって始まる少年時代が人生の一幕目です。
少年時代の幕が下りれば、次は高校、大学の青春時代の幕が上がります。でも、ほどなく卒業証書を手にして社会に巣立つところで、第二幕は終わりです。
第三幕はサラリーマン生活です。私はサラリーマン生活を8年ほど経験して、ひょんないきさつから会社を創業しました。
そのうち、ある女性と結ばれて結婚生活が始まり、子どもができて家族生活が始まります。しかし、やがて子どもたちは家を出ていきます。ちょうどそのころ、サラリーマン人生は定年を迎え、また新しいステージの幕が上がります。私も還暦を迎えた翌年に、社長職を退職しました。
こんな具合に、人生の舞台劇は何回か幕が上がっては下りていきますが、劇場で上演される舞台劇と違うのは、同じ劇を繰り返すことができないということです。評判になったお芝居などは、何回も公演を繰り返し、ロングランの上演となります。でも、人生の舞台劇はたった一回こっきりのオンリーワンステージです。そうして、やがて、『誰でも通るが、誰一人還ってきたものはいない門を通って』あの世に旅立つところで終演となります。
にもかかわらず、春夏秋冬、季節の変化を何回も体験して生きてきたからでしょうか、なかなか人生が一回こっきりの舞台劇だと自覚する人が少ない。
去年の春と今年の春は、同じ春だと思いこみがちです。

定年退職したサラリーマンのみなさんは、周年記念などで会社から招かれたとき以外は、もう会社に顔を出すことはありません。
ところが、元社長、前会長のなかには、社業を譲ったにもかかわらずノコノコと会社に顔を出す方が少なくないようです。会社の行く末を大所高所から見守りたいという善意から出た行動であったとしても、私に言わせれば元社長、前会長だからこそ会社に顔を出してはいけないのです。なぜなら、それは未練がましい公私混同だからです。まわりの人たちは、
「会長(社長)、あなたがいなくなれば会社が困ります」
というようなことを言ってくれます。それは半分は真実でしょう。でも、残りの半分はお世辞ですし、何よりも、そのお世辞によって二代目が傷付き、はた迷惑に感じていることを肝に銘じておくべきでしょう。
私は会長職を退職して以来、会社に顔を出したのは数えるほどです。そんな私の退職後の暮らしを聞いたまわりの人は、
「良かったね」
とおっしゃるのかと思いきや、
「淋しいでしょう」
とおっしゃる。
「いえいえ、会社を辞めてセイセイしております」
と言うと、
「そうですか?」
と、素直に喜んでもらえません。どうやら、社長、会長というのは頭と身体がしっかりしている限りは辞めるものではない、という思いこみがあるようです。私に言わせれば、しっかりしているうちに辞めないと手遅れになりますよ、ということなんです。なにしろ、「人生お一人様一回限り」なんですから。
もっとも、なかには、
「そりゃー良かった」
とおっしゃる方がいます。そうした人たちの多くは、私と同じような中小企業のオーナー創業者の方々です。ところが、私が会社を辞めたことを「良かった」というからには、ご自身もさっさと辞めて、セイセイした老後生活を送ればいいものを、
「でも、私は辞めるに辞められない」
とおっしゃる。そこで、さらに立ち入って、
「どうして辞められないのですか」
と聞くと、かくかくしかじか、と辞めるに辞められない理由をおっしゃいます。私も35年のキャリアをもつ前経営者ですから、かくかくしかじかの理由がよくわかります。
ゼロから出発した会社の場合、創業時はヒト、モノ、カネの3つがナイナイづくしです。そんななかで、苦労し、工夫し、走り回ってヒト、モノ、カネを手当てして、ようやく一人前の会社になりますから、この間に無理が生じます。
ある人にとってその無理はカネであり、ある人にとってそれはヒトであったりしますが、こうした無理が重なって、ある種の金銭的、人事的なしがらみに縛られ、辞めるに辞められない状況というのが出てきます。
でも、よくよく聞いていくと、実は辞めたくない、という気持ちがあることがわかります。じゃあ、何で辞めたくないのかといえば、辞めた瞬間に人生は終わりと思っていらっしゃるのです。
そんなことはありません。経営者を辞めてからが本当の人生が始まります。

私の35年にわたる経営者時代は、商う人としての商人人生でした。しかし、これからは商う人の「人」としての人生が始まります。商う人時代に忙しさにまぎれて、やるにやれなかったためにホコリをかぶって在庫にされていた楽しさの棚卸しをしようと思っています。
たとえば、苦労をともにして会社と家族をはぐくんできた奥さんと、「美智子さん」、「賢一さん」と肩書き抜きのファーストネームで呼び合いながら、ゴルフを楽しみ、旅行を楽しむ愛妻生活者になろうと思っています。
しかし、楽しむだけではつまらない。
やりたいことをやってこそ充実感が得られます。商う人時代の私のヤリガイは、誰もやっていない分野で事業を興すということでした。モノマネだけはしたくないというのが私の原理原則でした。
ですから、役員退職後もこの原理原則に基づき、高齢者を元気づけ、笑顔をつくる「舞リハ」という舞踊の普及活動をするつもりです(「舞リハ」については第四章で述べることにします)。
こんな具合に、会社を辞めたからといって人生が終るわけではない。やることはいっぱいあります。
私はこの本で、私と同じような苦労をされてこられた中小企業のオーナーの方々に辞めたあとの楽しみと、さっさと辞められるためのいくつかのコツをご披露したいと思っています。
会社を創り、地元で尊敬される身分になったオーナー経営者の最大の課題は、会社をどう譲るかということに尽きます。後継者選びがスムーズにいかなかったばっかりに、数十年かけて築いてきた優良企業の看板にキズがつくケースは少なくありません。
創業者にバトンミスは許されません。というわけで、会社を創って半人前、会社を譲って一人前という前提のもとで、会社の創り方と会社の譲り方、そして会社を辞めたあとの楽しみ方について考えてみようと思っています。

前もって、私の経営者人生の舞台となった株式会社トミオについて、簡単にふれておきます。
現在、トミオは千葉県を拠点に在来型住宅の建築と不動産、それに輸入住宅の販売を手がけている会社ですが、創業当時の面影は全くありません。社歴35年くらいの会社には、創業時の「功業の臣」と自他ともに認める役職者が残っていて、折りにふれ、後輩たちが聞き飽きた苦労自慢の昔話をするものですが、トミオにそういう人は一人もいません。
というのも、創業25年目に、そのころの事業の柱であったゼネコン(実はサブコン)の仕事から全面撤退し、住宅事業に転身したからです。トミオのノレンは掲げつつ、それまでの仕事の店じまいをしたわけです。
店じまいをする際に、役職者の多くがお客様と部下をつれてお辞めになりました。理由はいろいろありますが、大きな理由の1つに25年かかって築いてきて、それなりのノウハウも身につけた手慣れた仕事を手放したくない。ゼロから新しい事業を始めるのは、シンドイということでした。
会社は常に進化しなければならないという私の経営哲学からすれば、新しい事業に尻込みするようでは会社の将来はありませんから、これはしょうがないと腹をくくりました。
最初にナンバーツーだった専務さんがお辞めになり、やがて、まるで櫛の歯が抜けるように次々と役職者がお客様と部下を引きつれてお辞めになりました。役職者全員が、FA宣言をしてチーム・トミオを去っていったような感じでした。
普通、こういう辞め方をされると、辞められた元の会社との間で、いやおうなくお客様のぶんどり合戦が始まります。でも、トミオの場合は、従来の業務からは撤退するわけですから、戦う必要がありません。
「どうぞ、どうぞ、頑張ってくださいね」
という感じで、送別会も催して送り出しました。その結果、社外にオールドトミオのそっくりさんのような7つの会社と7人の社長が誕生したわけです。
こうして2年半もたつと古い人はほとんどいなくなり、トミオは人心一新し、二代目が立ち上げた住宅事業に邁進することになりました。
しかし、この間の会社経営は非常に苦しかった。従来の事業の売上が限りなくゼロに近づく一方で、新規事業の売上は早々に伸びませんから、それまでに蓄えた自己資本が年々減っていきます。気が気じゃありません。
それでも、3年目には従来の事業の売上高の下降曲線が新規事業の上昇曲線と交差し、一息つきました。新規事業が軌道に乗ってきた7年目の業績を確かめたところで、私は社長を退きました。
ちなみに、店じまいを決断した第25期の売上高は27億円、社員は55名でしたが、それから10年後の35期(平成17年3月期)では28億円、社員数は64名です。10年かかって、旧トミオの最盛期の数値まで盛り返すことができました。なお、二代目社長のもとで作成された中期経営計画では、3年後に50億円をめざすことになっています。

このエントリーを含むはてなブックマークはてなブックマーク - 笑顔で生きれば人生繁盛 この記事をクリップ!Livedoorクリップ - 笑顔で生きれば人生繁盛 Yahoo!ブックマークに登録 BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク @niftyクリップに追加 このエントリをつぶやくこのWebページのtweets Share on Tumblr FC2ブックマークへ追加 newsing it! この記事をChoix! Googleブックマークに追加 Bookmark this on Delicious Digg This FriendFeedで共有

ご購入方法

ビーケイシーの出版物は、お近くの書店でお求めになれます。書店に在庫がない場合、注文すれば取り寄せることができますが、2週間近くかかることがあります。お急ぎの場合、次の方法がありますのでご利用ください。

  1. ネット書店(amazon等)で申し込む。この場合、各ネット書店の手続きに従ってください。
  2. ビーケイシーにこのホームページから直接申し込む。発送に2週間近くかかることがあります。また、この場合、送料・代引き手数料・振込手数料等が別途かかります。

ネット書店で
今すぐご購入 »

この本を買った人はこんな本も買っています

まほろば_表1
まほろばの経営学
消費者信用ビジネスの研究
消費者信用ビジネスの研究
最新光触媒技術と実用化戦略
最新光触媒技術と実用化戦略
ビジネス・バカを極めろ
ビジネス・バカを極めろ

コメント:0

コメントフォーム
入力した情報を記憶する

トラックバック:0

この記事のトラックバック URL
http://bkc.co.jp/2006/02/357.html/trackback
トラックバックの送信元リスト
笑顔で生きれば人生繁盛 - 株式会社BKC より

ホーム > ビジネス書 | 書籍のご案内 > 笑顔で生きれば人生繁盛

ページの上部に戻る