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リテールファイナンス・ビジネスの研究

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監修: 片岡 義広
定価: 本体3,200円+税
発行: 2008年5月
A5判上製・263頁

リテール金融は、改正貸金業法という新たな規制の中で、個人・自営業者の資金ニーズと向き合っていかなければならない。その新たなビジネスモデルを、金融業界に様々な立場で深く関わってきた専門家、実務家、研究者が提言。

監修者紹介

片岡 義広(かたおか よしひろ)

1977年3月中央大学法学部法律学科卒業.1980年4月弁護士登録.法務省・大蔵省抵当証券研究会特別委員、大蔵省プリペイドカード研究会委員、大蔵省電子マネー及び電子決済の環境整備に向けた懇談会特別委員等を歴任.現在,片岡総合法律事務所所長,中央大学法科大学院法務研究科客員教授,法政大学法科大学院法務研究科兼任教授。
著書:『消費者信用ビジネスの研究』(2002年度消費者金融サービス研究学会学会賞受賞・共監著・ビーケイシー),『不動産の証券化』(共著・商事法務),『新版リース・クレジットの法律相談』(共監著・青林書院),貸金業取扱主任者研修テキスト「コンプライアンス編」(監著・日本クレジット産業協会),『Q&A債権・動産上と担保の実務』(共著・商事法務),『プリペイドカード法の手引き』(共監著・シーメディア)他

主な内容

第1章 貸金業規制法はなぜ改正されたか
第1節 規制強化への道(歴史的事実のおさらい)
第2節 金融システムと貸金業市場(行政的観点から)
第3節 「多重債務問題」の捉え方(マスコミ的観点から)
第4節 インフラは不備という現実的課題
結語 法が望むのは市場の「リセット」

第2章 改正貸金業法
第1節 改正の概要
第2節 貸金業の規制等に関する法律及び貸金業法の改正
第3節 利息制限法の改正
第4節 出資法の改正

第3章 リテールファイナンスとマーケティング戦略
第1節 転換期のリテールファイナンス
第2節 金融制度改革と新しいビジネスモデル
第3節 マーケティング戦略構築ステップ

第4章 リテール金融の経費構造の動向
第1節 過去のコスト構��
第2節 事業環境定常化後の営業費用の予想
第3節 将来の利益レベルの試算

第5章 消費者金融会社と銀行の提携——— 金融業の変貌と金融機関の対応
第1節 家計の資産・負債拡大と消費者金融
第2節 銀行による消費者金融への進出
第3節 消費者金融会社の誕生とその役割
第4節 金融持株会社の設立と業態を超えた提携
(参考)アメリカにおける銀行と消費者金融

第6章 SME格付けと中小企業ローン開発
第1節 SMEの範囲と定義
第2節 わが国におけるSME格付けと信用評点
第3節 SMEと信用リスク分析
第4節 倒産予測結果とSMEローン開発

第7章 与信ビジネスでの信用情報機関の活用
——— クレジットヒストリィの有効利用における信用力の創出
第1節 はじめに
第2節 信用情報機関は公共のインフラ
第3節 新貸金業法制定までの経緯
第4節 指定信用情報機関制度について
第5節 信用情報機関の経営環境への影響
第6節 経済産業省の消費者保護策への取組み
第7節 信用情報機関の利用課題とあるべき姿
第8節 クレジットビューロー型をめざすシーシービーの挑戦
第9節 信用力を創出するクレジットスコアリング
第10節 信用情報機関が提供するビューロースコアリングについて
第11節 与信ビジネスでのビューロースコアリングの活用
第12節 信用情報機関の利用に係る今後の課題

第8章 リテールファイナンスに求められる社会規
第1節 リテール金融市場を取り巻く情況
第2節 リテール金融事業に求められるビジネススタンスとは

監修者のことば

改正貸金業規制法が2006年暮れ12月20日に成立し公布され、翌年1月 20日から約3年間、4段階的に分けて施行されていることとなった。これにより、無担保・無保証ローンのビジネス展開をしてきた消費者金融の業界は、ドラスティックなビジネスモデルの転換を迫られることになった。また、消費者金融でない貸金業者も、この法改正によって、大きな影響を受ける。
本書は、新たなビジネスモデル構築を目指すノンバンクの今後の生き残り戦略として、また、リテール金融の充実を目指す金融機関の戦略として、一定の示唆をもたらすことを出版の目的としたものである。
今般の法改正が、専ら多重債務者の救済とかかる業者への制裁という情緒的な面のみから見直しが行われ、その経済等への影響等の検証が行われなかったきらいがあるが、本書は、その問題も含めて市場経済の中でどう対応していくかということを前提とした。
バブル崩壊後の不況に関わらず成長し続けた消費者金融業界も、ここにきてグレーゾーン金利問題を契機として、先行きの見えない谷間に差しかかっている。一方、景気回復に伴ない、銀行は元気を取り戻しつつあり、IT系企業や流通業の新規参入も相次いでいる。しかし、これらの金融が向かう主たる対象は、個人であり、業界の再編成のうねりのなかで、業界地図も大きく変動せざるを得ない。
第1章では、貸金業界をずっとウォッチしてきた立場から、2006年の法改正に至るまでの歴史的背景、行政的視点、法改正の大きな要因ともなったマスコミ的視点、そして業界の持つ問題点という区分けで、ものごとを立体的にとらえている。
市場の整備という点で、本来第一義的に考えなければならない、1,400万とも1,500万人ともいわれる一般利用者について、その像をしっかりととらえる議論を置き忘れたままの法改正は、いつかまた問題を生じることになるとしている。
第2章は、法律専門家の立場から、改正貸金業法の具体的な法の適用、段階を追って施行される法律に伴う制度整備について述べている。今回の法改正は、冒頭で述べたように、2006年12月20日に交付され、向こう3年余にわたって4段階に区分されて施行されることになっている。
業界はこの間に、行為規制や行政による監督の強化から始まって、自主規制のための業界団体再編、業務を運営するための財産的要件の引上げ、貸金業取扱主任者制度の整備、指定信用情報機関制度の創設、金利規制への対応など、行うべきことが山のごとく控えている。銀行も含めすべての金融事業者は、改正法に対応できる組織作りが急がれるところである。
第3章は、そもそも日本の金融が、欧米と比較して立ち遅れているマーケティングの発想を、ビジネスモデル再構築を迫られる今こそ導入することにより、信頼される新たな金融業に生まれ変わるチャンスととらえ、その戦略構築を模索することを提案している。
そもそも銀行をはじめとする預金と貸付けとを併用して行う金融機関は、一般預金者の預金をリスクにさらすことは、観念的にはが許されておらず(サウンド・バンキング)、いくらリテールといっても、その行えることには一定の限界がある。一方、貸金やクレジットを専業とする業界は、貸倒れをはじめとするリスクを、貸出金利に織り込むことによって成長してきた業界である。1990年から長い間続いてきた金融バブル崩壊で苦しむ銀行を横目に、個人を顧客の中心に据えたノンバンク業界は成長を続けてきたが、これからは、原則、銀行と近いレベルの金利と法規制の中で生き残っていかなければならなくなった。今こそ、新たな発想でのビジネスモデル構築が迫られているゆえんである。
第4章は、アナリストの立場から、改正法の金利規制を施行段階より前倒しして、大手の貸金業者が低金利の貸出しに移行している現状から、その経費構造に着目した分析を展開している。業界は、改正法に対応して生き残るべく、従業員のリストラをはじめ様々な経費の見直しを実施しているが、それだけにとどまらず、貸倒れ費用の試算、さらなる規模のメリットの追求、調達コストの見直し等々、対応すべき問題が山積している。
第5章では、投資業務に長年携わってきた著者が、消費者金融会社と銀行の提携に着目し、消費者金融が果たした経済社会的役割、銀行の個人金融への取組みの変遷、消費者金融業の発展、そして両者の提携に至る経緯を金融再編成の視点でとらえている。別々の道を歩んできた業界が、その持てる力の融合により、資金需要者すなわち借り手のニーズを満たすことが、リテール・ファイナンス市場の健全な発展につながるとしている。
「需要者である消費者からすると、自分の借入れニーズに応えてくれる金融機関が存在すれば、それが銀行であろうと消費者金融会社であろうと問題ないはずである。」とする消費者の立場に立った視点こそ、市場整備において前提とされなければならないことである。
第6章は、SME(Small & Medium Sized Enterprise:中小企業)格付けと中小企業という観点から、新たな信用リスク分析の手法を研究したものである。金融業及びそれを取り巻く業界において今求められる重要なテーマの一つは、信用リスク測定の精緻化である。これまでノンバンクが行ってきた、中小企業に対する無担保・無保証の融資において、信用リスク分析が大きな役割を担っていた。しかし、その背景にあるのは、貸倒れリスクを金利面でカバーするというものであった。
与信においては、銀行も、基本的にデータベース提供企業及び信用調査機関の倒産予測データを利用している。これについても、グローバリゼーションの流れの中で、銀行は、BIS対応を迫られ、基準を満たせない者は市場から退場を迫られることになったという背景がある。
第7章では、改正貸金業法にも盛り込まれているが、第3段階施行までに指定信用情報機関制度を立ち上げなければならない。これまで、銀行、貸金業専業、クレジットカード、信販といった業態ごとに信用情報機関があり、消費者は横断的にこれらの業態を利用しているにもかかわらず、信用情報は縦割りで信用情報は管理されてきた。
改正法では、個人においては年収の3分の1までしか融資をなしえないこととする総量規制が盛り込まれており、その規制を可能にするためには、一元的に信用情報を管理するシステムが必要となる。欧米諸国では、クレジット・スコアリングは消費者の成績表ともいうべきもので、優秀な成績(信用レベルが高い)の個人あるいは企業には、より低利の貸出しが行われている。本来、100人いれば100通りの金融商品、貸出手法があってもおかしくない。現在のコンピュータ・システムはそれを可能にするが、その大前提となるのは、信用情報の整備である。
2006年に行われた貸金業法の見直しの一番大きな課題は、「多重債務者」への対応である。第8章では、返済能力を超えた債務を背負っている人を『過重債務者』と定義し、過重債務問題について、広く社会全体として取り組んでいかなければならない問題であるとしつつ、こうした社会問題を起こしやすい市場における最大受益者であるリテール金融事業者が、「金融サービス責任」として、先駆的に負っていくべき責任であるとして、リテール・ファイナンスの社会規範を説いている。
過重債務者へのセーフティネットの具体的施策をいくつか挙げ、最後に私案として、公的資金による救済ではなく、民間資金を活用した「日本版グラミン銀行」の創設を、具体的な資金源を含め、提言を行っている。

以上のように、本書は、金融業界に様々な立場で深く関わってきた専門家、実務家、研究者が、改正貸金業法という新たな規制のなか中で、日本におけるすべての金融業がどのように新たなリテールファイナンス・ビジネス・モデルを打ち立てるべきかを考察したものである。また、金融業を営む個社の生き残りの道は、社会から信頼されるリテール業務をどのように拡大し、発展させるかにかかっているという問題意識によるものであることを、読者の方々にご理解いただければ幸いである。

2008年4月1日

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