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畑と田んぼと母の漬けもの
「大地を守る」社会起業家の原風景

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畑と田んぼと母の漬けもの

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著者: 藤田和芳
定価: 本体1,600円+税
発行: 2010年10月
四六判カバー装・240頁

◆40代以上の多くが心に抱いている、子どもの頃の原風景がここにある!
◆味わい深いエッセーは、少年の気持ちをいつまでも持ち続ける著者の生き方そのもの。
◆小林信彦氏の表紙絵でおなじみの峰岸達氏の昭和レトロ調イラストは、本書にさらに素敵な味付けをしています。

著者プロフィール

  • 市民NGO大地を守る会、社会的企業のさきがけとなる株式会社大地(現・株式会社大地を守る会)設立。
  • 日本で最初に有機野菜の生産・流通・消費のネットワークづくりを推進。
  • ’07年『ニューズウィーク』誌の世界を変える社会起業家100人」に選ばれる。
  • 100万人のキャンドルナイト呼びかけ人。
  • TV、ラジオにもよく登場しています。

序文 ――― 倉本 聰 氏

この本の著者藤田和芳さんは、大地を守る会の代表であり、僕の尊敬する友人である。
岩手県内陸部の農家出身である藤田さんが、ここに綴られた文章たちからは、かつての日本の農村の原風景と、そこで営まれていた人々の暮らし、さりげない教育、足るを知るという幸福感、そして豊かな土の香りが、随所に芬々と溢れ出し、少年のままの心で記された素朴な哲学書の感がある。

「貧幸」という言葉は僕の造語だが、貧しくとも倖せな暮しというものが、昔この国にはあった気がする。そして現在に充ち足りるということこそが幸福という言葉の定義であると思う。
この本の中にある母と祖母の対話。
「ご飯が寝ている間に炊けるようになるんですってよ」
「そんなことより、ラジオに映画が映るようになるそうだ」
地方の昔日のこんなやりとりに、思わず噴き出してしまいながら、思えばこれが文明社会に我々を引きずりこんだ第一歩であり、そこから現在の狂奔の社会へとおかしな道へと押し流されたことを思うと、今革めてこうした日本の原風景を見つめ直すことは、如何に重要なことであるか。
今や無農薬作物の流通という大起業家となったこの大男が、心の中に原風景をしっかり失わずに持ち続けていることがうれしい。
富士山に登ったという人は結構いる。この文の中にもこのことばが出てくる。
藤田さんに言掛りをつけるようで申訳けないのだが、実際に富士山を登破した人はそんなにはいないのではないかと僕は思っている。三七七六メートルの富士山を登ったと云い切れるのは、海抜零メートル、即ち駿河湾から歩き出した人のみである。
エベレストの登頂も同様である。
殆んどの高名な登山家が一三〇〇メートルのカトマンズを起点として登頂を始めており、八八四八メートルを完全に登りきったわけではない。ところが二人だけ海抜零から登った人がいる。オーストラリア人一人、日本人一人。この二人はインダス川河口のインド洋からきちんとスタートして登頂している。
物を見る目も同様である。
海抜零地点、即ち原点に戻ることこそ、今最も重要なことであると僕は常日頃考えている。
上げたり下げたり茶化しているみたいだが、富士山に登りましたという一条を除けば、この文集は見事に原点に腰を据えている。
藤田さん、失礼をお許し下さい。

北の国から 倉本 聰

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コメント:2

admin 2010年11月4日

藤田和芳氏の『畑と田んぼと母の漬もの』を読み終わった第一印象はノスタルジーである。著者は私より4年ほど年少の方のようだが、あきらかに同一世代に属するという印象をもった。それにしても、著者の記憶力の確かなところは敬服の一念のみ。私にも田舎生活(山陰の農村)のぼんやりした思い出こそあるが、ここに書かれているほどの、昨日の出来事をふり返るようなリアリティに満ちたものではない。著者はきわめて豊かな感受性の持主と見うけた。一篇が四百字程度の短文ながら、たちまち行間から情景があふれ出す強いインパクトを感じる。一節・一行・一語になにやら仕組みが施されているようにも思える。私がそうしたリアリティを感じるのは、著者とのあいだに東北と山陰という距離を超えたムラ文化の共通体験があるからだろう。
いまどきの学生にそのような情感がもてるかどうか疑問だ。共通体験がなければ、「へぇー、そんな不便な時代もあったのか」程度の感想しかもてないであろう。学生で思いだしたことがある。今年の春学期に私が受けもっている科目「都市の文化アイデンティティ」の受講生のなかに岩手県一関出身の女子学生がいたが、彼女に自由作文を書かせると、抜群の能力を発揮する。本人は田舎育ちにコンプレックスをもっていると見うけたが、なかなかどうして、豊かな自然とムラの豊かな人情のなかで育った自らの生きざまについて躍動感をもって文字に転写した。これに較べ、都会育ちの若者の作文はつまらないものばかりだ。ぎすぎすした人間関係のなかで育つと、小賢しく教師に阿る感じの計算づくの文になってしまうのだろうか・・・。
 景色には自然の景色と並んで「文化の景色」がある。藤田氏の文章には、今やすでに失われてしまったかもしれない、村びととの接触のうちに育まれた幸せな生活感が匂いたつ。そして、家族とりわけ母に愛された境遇が思い浮かぶようだ。藤田氏の「大地を守る会」の活動は、こうした自然や家族のふれあいのうちに養われた、ほのぼのとした思いやりの情と無関係ではないだろう。
 非常にさわやかな文章に接したすがすがしい思いとともに、私の幼き頃と青春の思い出がいきなり堰を切って落とされたかのごとく溢れ出る。三角自転車、味噌づくり、人情溢れるバス運転手、スイカ、飯粒で殴られたこと、葬式、奥の細道(私にとってはサイクリング車でパリ~ドイツを往復したこと)、方言コンプレックス、床屋のかみそり磨き、カレー食、馬車、・・・などなど。

横浜市立大学名誉教授  松井道昭

admin 2010年11月4日

私は大地を守る会の食品を購入しています。藤田さんは東北出身との事。私も仙台でとても身近に感じました。お持ちの話、松島の話、心休まるほのぼのとしたエッセーにとても感動しました。
31歳 女性

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